TOP MESSAGE
頭取から皆さんへ

変化を恐れず、挑むことで新たな価値を

取締役頭取・CEO
梅田 仁司

考えて動くことが、
感動につながっていく

戦後の復興期、「県内中小企業の親切なる相談相手たらんことを期する」を創業の精神として、当行はその歴史をスタートさせました。千葉県内には銀行が一つしかなかった時代、「地元経済の復興・成長のために新しい銀行を設立してほしい」という機運が高まるなかで設立されたのです。それ以来、地域企業の成長、個人の豊かな生活に資することを使命として、歩みを進めてきました。創業の精神は、今でも行員全員のなかにしっかりと受け継がれており、一人ひとりが真面目に、誠実に、お客さまと向き合い、ともに悩みながら一緒に未来へと進んでいます。
そんな私たちが目指す姿は、より近く、より深く、お客さまに寄り添っていく「パートナー」です。私が行員としてお客さまにご提案をさせていただいていた頃、「梅田君が担当でよかった。本当にありがとう」と喜んでいただけた時が、何よりも嬉しかったことを覚えています。意識していたのは、お客さまのことを考えて、動くこと。すなわち「考動」することがお客さまの感動へとつながり、自身も成長させてくれるのです。これから入行される皆さんにも、そのことはぜひ意識してほしいと考えています。

自ら考え、挑戦することで
見えてくるものがある

私たちが持つ、そうしたお客さまへの想いが変わることはありませんが、今、世の中は変化の渦中にあります。そうしたなかで、人手の確保、事業承継、経営効率化、DXの推進など、お客さまが抱える課題もとめどなく変化しているのです。だからこそ、我々も変化を当たり前とする組織へと進化していかなければなりません。既存のやり方の延長ではなく、新たな発想で多様化するニーズに挑んでいく。そういった気概が必要だと考えています。お客さまのためになると思うのであれば、銀行の枠組みをどんどん越えて、新たなご提案をしていくべきなのです。
多少の失敗は構いません。変化に対して挑戦をしていく姿勢を持つことが大切です。お客さまと一心同体となり、課題を浮き彫りにし、あらゆる角度で解決策を探り出す。そうしたことに楽しさを見いだせると、自身の成長も促進されていくはずです。
自ら組織の主役となり、周りを巻き込んで考え行動し、高い目標実現に挑戦する。そして新たな価値と感動を生み出していく。当行ではこのような人材を、故事成語の「鶏口となるも牛後となるなかれ」から「鶏口人材」と名付けました。当行はいわゆる大規模な会社ではありませんが、そうであるからこそ、従業員一人ひとりに「鶏口」になれるチャンスがあります。「鶏口人材」が、これからのちば興銀には必要です。主体性を持つ個人が集まる組織は、必ず強くなっていく。一緒に挑戦していきましょう。個性が輝く、皆さんの活躍に期待しています。

1951
千葉興業銀行
誕生

千葉県内における新銀行設立の趣旨
(要約)

終戦後混乱を極めた経済界も漸次落着きを回復し、強化されていた各般の経済統制も漸次緩和さるるに及び、県下の金融機関も一行独占よりは今一行位は新設を許し、昔のようにお互いに勉強し県民の便を計るのが県下の業者のために便利であるという声が経るにつれて高くなってきた。
これを具体的に見ても、一行独占は当業者を安易感に惰せしめややもすれば業務に熱意を欠き、これが貯蓄吸収の努力を停頓せしむることともなり易い。千葉県の如くその大部分が農漁村に占めらるる地方にあっては、いわゆるタンス貯金の弊が多く一層貯金吸収の熱意と努力が必要なのである。また県下の中小企業融資においても、何等かの事情により独占せる一行において商談が困難を来たした場合には、もはや県内において事業の経営が阻止さるる結果となる。しかしてかかる事例は現在において少しとせず我等の常に見聞するところである。
かのような実情であるだけに近年県内各種の業者側から銀行新設を要望する声が漸次高まり来たったのである。地元民は真に県中心の親切なる銀行の誕生を待望する次第である。

新銀行の性格及び方針

一、純然たる地方銀行たらんことを期する。したがって資本金の如きは原則として県内の実業者に求めたい。
一、県内の実業は主として中小企業者の経営するところであるから、真の中小企業者相手の庶民金融をその特色としたい。三万、五万の小額の融資をもその支店網を通じて行い、県内の中小企業者の親切なる相談相手たらんことを期する。
一、貯金は一般預金の外零細なる貯金の吸収に務め、定額貯金及び土地柄によっては日掛貯金等をも取扱いたい。かくして土地柄多額の潜在を予想さるる所謂タンス貯金の一掃を期する。
一、県中心の銀行であるから遠い将来は別として、当分は東京方面への進出を考えず県内のみにて活動する。

この内免許の申請については、1951年9月18日付で大蔵省銀行局長名をもって認可された旨、通知された。

千葉興業銀行設立趣意書の原本