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【2021年最新版】

リフォーム減税の制度を税理士が徹底解説!

リフォーム税制

近年、マイホームをリフォームする人が多くなっています。「うちもそろそろ」と考えたときに気になるのは資金面ではないでしょうか。そのとき減税制度を利用することができれば控除を受けることによって出した資金の一部が戻ってくる可能性があります。

そこで今回はリフォームの際に活用できる減税制度を徹底解説します。

リフォーム補助金について気になる方は、「【2021年最新版】リフォーム補助金の制度をFPが徹底解説!」をご覧ください。

リフォームで所得税を減税

まず所得税の減税について説明します。会社員の方は基本的に会社が所得税を源泉徴収しているため、ふだん所得税を意識することは少ないかもしれません。しかし、リフォームの際に使える減税措置がありますので、要件を満たす場合は積極的に活用しましょう。

リフォームローン要件 所得税の最大控除額
住宅ローン減税 10年以上の償還期間のローンを利用 400万円
ローン型減税 5年以上の償還期間のローンを利用 62.5万円
投資型減税 ローンの有無によらない 20~50万円

住宅ローン減税(10年以上の住宅ローン・リフォームローンを組む場合)

最初に紹介する住宅ローン減税の対象となるのは、リフォームにあたって返済期間が10年以上の住宅ローン・リフォームローンを組んだ場合です。控除額は「年末時点のローン残高×1%」で計算しますが、上限は年間40万円です。この控除は最大10年間受けることができるため、控除額の総額は最大400万円となります。

また、対象となる住宅が、「認定長期優良住宅」または「認定低炭素住宅」の場合、控除対象となる住宅ローン残高等は最大5,000万円に拡充され、控除額の上限は年間50万円になります。

なお、実際に居住していた年数によっては控除額の計算式も変わることがあるので、ローンを組む際に相談して確認しておきましょう。

出典:国税庁「No.1213 住宅を新築又は新築住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)

ローン型減税(5年以上のリフォームローンを組む場合)

ローン型減税は返済期間が5年以上のリフォームローンを利用した場合に所得税の控除が受けられる制度です。

控除額は「年末時点のローン残高×1~2%」であり、控除額の上限は年間12.5万円です。

この控除も最大5年間受けられるため、最大控除額は5年間で62.5万円となります。

投資型減税(ローンの有無は問わない)

投資型減税は、ローンの有無にかかわらず適用を受けられる可能性がある制度です。返済期間が5年未満といったローン型減税の要件を満たさないローンであっても減税の対象となります。

投資型減税の場合、標準的な工事費用として定められる額の10%分の控除を1年間受けることができます。控除対象限度額の上限は250万円です。

実際にかかった工事費用ではなく、「標準的な工事費用」として国土交通省が定めた金額が基準となる点に注意が必要です。

出典:国土交通省「省エネ改修に関する特例措置

リフォームで固定資産税の減税や贈与税の非課税措置を受けられる

固定資産税は、土地や家屋を所有している場合にかかる税金(地方税)です。リフォームの内容によっては、固定資産税も減額できる可能性があります。今回の減税の対象となるのは2022年3月末までにリフォーム工事が完了した住宅で、工事完了後3ヶ月以内に市区町村への届出が必要です。

贈与税は人から財産をもらった場合(贈与を受けた場合)にかかる税金です。贈与税には控除額があり、通常であれば控除額は110万円とされていますが、直系尊属(父母や祖父母など)から「住宅取得等資金」として贈与を受けた場合には、一定の要件を満たすことで控除される額を増やすことができる制度があります。

この控除額以内の金額であれば贈与税はかからなくなります。父母や祖父母からの資金提供を考えている場合は活用できるかどうかぜひチェックしましょう。

出典:国土交通省「固定資産税の特例措置について
   国税庁「No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税

リフォーム減税を受ける場合の工事の対象

今回紹介する減税は、減税措置を通じて社会的に有用なリフォームが多く行われることを期待してなされるものです。したがってどのようなリフォームをしても減税が受けられるわけではなく、一定の条件を満たす工事について減税を認めることとされています。

また、リフォームの種類によって「住宅ローン減税」「ローン型減税」「投資型減税」のどの制度が利用できるかが異なってきます。では、どのようなリフォームが減税の対象になるかを見ていきましょう。

所得税 固定資産税
耐震リフォーム 投資型減税・住宅ローン減税が適用
*併用可。ローン型減税は適用されない
適用あり
バリアフリーリフォーム 「住宅ローン減税」「ローン型減税」「投資型減税」のうち一つが適用 適用あり
省エネリフォーム 「住宅ローン減税」「ローン型減税」「投資型減税」のうち一つが適用 適用あり
三世代同居対応リフォーム 「住宅ローン減税」「ローン型減税」「投資型減税」のうち一つが適用 適用なし
長期優良住宅化リフォーム 「住宅ローン減税」「ローン型減税」「投資型減税」のうち一つが適用 適用あり

耐震リフォーム

住宅を現在の耐震基準に適合するようにリフォームした場合に減税が認められます。所得税については「住宅ローン減税」と「投資型減税」の適用があります。

固定資産税や贈与税の減税・非課税措置も適用されますが、所得税の「ローン型減税」の適用はないことに注意してください。条件を満たす耐震リフォームを行い、その年度の確定申告で手続きを行うことで減税措置が適用され、その結果還付金が生じた場合に受け取ることができます。

出典:国土交通省「リフォーム減税制度に関するよくあるご質問
   一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会「Ⅰ.耐震リフォーム編

バリアフリーリフォーム

車いすを利用しやすくするために通路を拡張する・入浴やその介助のために浴室を改良するなどのバリアフリーリフォームによって減税が認められます。

所得税は「住宅ローン減税」「ローン型減税」「投資型減税」のうち一つが適用されます。固定資産税や贈与税の減税・非課税措置も適用があります。バリアフリーリフォームも耐震リフォームと同様、条件を満たすリフォームを行った年度の確定申告で手続きを行い、還付金が生じる場合に受け取ることとなります。

出典:一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会「Ⅱ.バリアフリーリフォーム編

省エネリフォーム

断熱改修など、省エネに役立つリフォームを対象とするもので、所得税について「住宅ローン減税」「ローン型減税」「投資型減税」のいずれか一つの減税措置を受けられるほか、固定資産税や贈与税の減税・非課税措置を受けることができます。

どのようなリフォームを行うかによって適用される制度が変わってくるため、リフォーム内容と合わせて検討するとよいでしょう。省エネリフォームも条件を満たすリフォームを行った年度の確定申告で手続きを行い、還付金が生じる場合に受け取ることとなります。

出典:一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会「Ⅲ.省エネリフォーム編

三世代同居対応リフォーム

三世代同居を前提にキッチンや浴室、トイレなどを増設するリフォームを対象とします。所得税は「住宅ローン減税」「ローン型減税」「投資型減税」のいずれか一つの減税措置を受けられますが、三世代同居対応リフォームは固定資産税の減税措置はありません。リフォーム内容により適用される制度が変わってくる点は他の制度と同じです。

出典:国土交通省「リフォーム減税制度に関するよくあるご質問
   一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会「Ⅳ.同居対応リフォーム編

長期優良住宅化リフォーム

建物の耐久性を高めることを目的とするリフォームを対象とするものです。所得税は「住宅ローン減税」「ローン型減税」「投資型減税」のいずれか一つの減税措置を受けられるほか、固定資産税の減税措置もありますが、所得税の減税措置については他のリフォームと併せて行うことが条件となるものがあるなど条件が細かく定められているため、必要なリフォームと合わせて検討する必要があります。

出典:一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会「Ⅴ.長期優良住宅化リフォーム編

リフォーム減税の手続きと必要な書類について

減税の対象となるリフォームを行ったとしても自動的に減税になるわけではありません。一定期間内に必要な手続きを行う必要があります。

まず所得税と贈与税の減税を受けるためには確定申告が必要です。このため税務署に必要書類を提出することになります。これに対し固定資産税の減税手続きは都道府県・市区町村ですので十分注意してください。

必要となる書類の概略は以下のとおりです。リフォーム業者と打ち合わせをしつつ準備していきましょう。

耐震リフォーム

  • ● 固定資産税減額申告書
  • ● 登記事項証明書(家屋)
  • ● 耐震リフォームの費用(金額)が確認できる書類(工事請負契約書等)
  • ● 耐震リフォームが行われたことを確認できる書類(工事請負契約書等)

  • (以下3つのうちいずれか)
  • ● リフォーム後に交付された住宅性能評価書の写し
  • ● 増改築等工事証明書
  • ● 住宅耐震改修証明書

バリアフリーリフォーム

  • ● 固定資産税減額申告書
  • ● 介護保険の被保険者証の写し等
  • ● 工事完了後の家屋の登記事項証明書
  • ● バリアフリーリフォームの費用(金額)が確認できる書類(工事請負契約書等)
  • ● 補助金等、居宅介護住宅改修費等の額が明らかな書類
  • ● バリアフリーリフォームが行われたことを確認できる書類

省エネリフォーム

  • ● 固定資産税減額申告書
  • ● 工事完了後の家屋の登記事項証明書
  • ● 補助金などの額が明らかな書類
  • ● 省エネリフォームが行われたことを確認できる書類(工事請負契約書等)
  • ● 増改築等工事証明書

長期優良住宅化リフォーム

  • ● 固定資産税減額申告書
  • ● 工事完了後の家屋の登記事項証明書
  • ● 長期優良住宅の認定通知書の写し
  • ● 補助金などの額が明らかな書類
  • ● 長期優良住宅化リフォームが行われたことを確認できる書類(工事請負契約書等)
  • ● 増改築等工事証明書

リフォーム補助金について気になる方は、「【2021年最新版】リフォーム補助金の制度をFPが徹底解説!」をご覧ください。

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安井貴生(やすいたかお)

税理士、藤和税理士法人パートナー

税理士業界で20年超の経験があり中小企業~100億円を 超える企業まで多くの法人を担当してきた。法人の税務を得意としているが、M&Aや国際税務、相続などの案件も数多く手がけている。相続コラムの執筆や、納税協会における経理担当者向けのセミナー講師など幅広く活躍中。

2021年4月30日現在

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