銀行からお金を借りる条件とは?ローンの種類や手続きの流れを解説

「急な出費や大きな買い物のために、まとまったお金を借りたい」という方にとって、選択肢のひとつとなるのが銀行のローンです。
銀行からお金を借りる方法には、住宅ローンや教育ローン、カードローンなど、目的に応じたさまざまなローンがあります。
消費者金融などの貸金業者と異なり、銀行からの借入れは、年収の3分の1を超える貸付けを制限する「総量規制」の対象外です。「200万円を借りるには年収600万円以上が必要」などの条件はありません。
ただし、銀行ごとに審査基準や借入限度額が定められており、希望どおりの金額を必ず借りられるわけではないことに注意が必要です。
この記事では、銀行からお金を借りるための条件やローンの種類、必要な手続きの流れをわかりやすく解説します。
銀行でお金を借りられるローンの種類
銀行で利用できるローンには、下記のような種類があります。
| ローンの種類 | 主な用途 |
|---|---|
| 住宅ローン | 新築・中古住宅やマンションの購入費用 |
| リフォームローン | 自宅の増改築・修繕・バリアフリー化 |
| マイカーローン | 自動車・バイクの購入費用 |
| 教育ローン | 入学金・授業料・受験費用・下宿費用 |
| リバースモーゲージ | 自宅を担保にした老後資金 |
| カードローン | 限度額内で繰り返し利用できる自由資金 |
| フリーローン | 契約時に一括で借りる自由資金 |
| ビジネスローン | 運転資金・設備投資などの事業資金 |
リフォームローンやマイカーローンなどは、お金を借りる際に使いみちが限定されるローンであり、カードローンやフリーローンは、比較的自由に利用することが可能です。
ここでは、銀行で取扱いのある主なローンの種類と特徴を詳しく紹介します。目的に合う借入方法を選ぶ際の参考にしてください。
住宅ローン
住宅ローンは、新築・中古住宅やマンションの購入資金に利用できるローンです。借入期間が長く、金額も大きくなりやすいので、購入する物件を担保にして契約するのが一般的です。
| 項目 | 主な内容 |
|---|---|
| 資金用途 | 新築・中古住宅、マンションの購入など |
| 金利目安 | 変動:0.8%~1.5%前後 固定:3.0%~4.5%前後 |
| 借入限度額 | 最大1億円~2億円程度 |
| 借入回数 | 1回(一括で借り入れる) |
| 融資期間 | 最長35年~40年程度 |
| 審査時間目安 | 数週間~1ヶ月程度 |
| 担保 | 借入対象の土地・建物に抵当権を設定 |
| 保証人 | 原則不要。ただし、保証会社を利用する場合あり |
※2026年6月時点の情報です。
※上記内容は、金融機関によって異なります。
住宅ローンは返済期間が長いため、毎月の支払額や将来の支出を踏まえて、無理のない返済計画を立てましょう。
リフォームローン
リフォームローンは、自宅の修繕や増改築、住宅設備の導入などに利用できるローンです。外壁や水まわりの修繕、バリアフリー化など、住まいを整える際に活用できます。
| 項目 | 主な内容 |
|---|---|
| 資金用途 | 自宅のリフォーム資金、住宅設備資金、外構・造園工事資金など |
| 金利目安 | 変動:1.5%~5.0%前後 |
| 借入限度額 | 最大500万円~2,000万円程度 |
| 借入回数 | 1回(一括で借り入れる) |
| 融資期間 | 6ヶ月以上15年以内 |
| 審査時間目安 | 最短即日~数日程度 |
| 担保 | 原則不要 |
| 保証人 | 原則不要。ただし、保証会社を利用する場合あり |
※2026年6月時点の情報です。
※上記内容は、金融機関によって異なります。
リフォーム費用は工事内容によって大きく変わるため、見積書などで必要額を確認したうえで申し込みましょう。
マイカーローン
マイカーローンは、自動車やバイクの購入費用に利用できるローンです。運転免許証の取得費用や、現在返済中の自動車ローンの借換えにも利用できる場合があります。
| 項目 | 主な内容 |
|---|---|
| 資金用途 | 自動車・バイクの購入、運転免許証の取得、自動車ローンの借換えなど |
| 金利目安 | 変動:1.0%~5.0%前後 |
| 借入限度額 | 最大1,000万円~3,000万円程度 |
| 借入回数 | 1回(一括で借り入れる) |
| 融資期間 | 6ヶ月以上15年以内 |
| 審査時間目安 | 最短即日~数日程度 |
| 担保 | 原則不要 |
| 保証人 | 原則不要。ただし、保証会社を利用する場合あり |
※2026年6月時点の情報です。
※上記内容は、金融機関によって異なります。
銀行のマイカーローンは、ディーラーローンよりも金利を抑えられる場合があります。車両価格だけでなく、利息を含めた支払総額を確認して選びましょう。
教育ローン
教育ローンは、入学金や授業料、受験費用などの教育資金を準備するためのローンです。子どもの教育費に利用する場合は、保護者が借主となるケースが一般的ですが、金融機関や商品によっては、年齢や収入などの条件を満たした本人が申し込める場合もあります。
| 項目 | 主な内容 |
|---|---|
| 資金用途 | 入学金、授業料、受験費用、下宿代、留学費用、教育ローンの借換えなど |
| 金利目安 | 変動:2.0%~5.0%前後 |
| 借入限度額 | 最大300万円~1,000万円程度 |
| 借入回数 | 1回(一括で借り入れる) |
| 融資期間 | 6ヶ月以上15年以内 |
| 審査時間目安 | 最短即日~数日程度 |
| 担保 | 原則不要 |
| 保証人 | 原則不要。ただし、保証会社を利用する場合あり |
※2026年6月時点の情報です。
※上記内容は、金融機関によって異なります。
据置期間とは、元本の返済を一定期間据え置き、利息のみを支払う期間のことで、在学中に利用できるサービスもあります。ただし、据置期間を利用すると返済期間が長くなり、支払総額が大きくなる場合があるため、卒業後の負担もあわせて確認しましょう。
リバースモーゲージ
リバースモーゲージは、自宅を担保にして老後資金などを借り入れるローンです。自宅に住み続けながら資金を借りられる点が特徴です。リバースモーゲージでは、変動金利が採用されるケースが一般的です。
| 項目 | 主な内容 |
|---|---|
| 資金用途 | 老後資金、生活資金、リフォーム資金など (商品によっては住宅関連資金などに限定される場合あり) |
| 金利目安 | 変動:3.0%~5.0%前後 |
| 借入限度額 | 最大1億円程度 |
| 借入回数 | サービスにより、限度額内での都度借入れまたは一括借入れ |
| 融資期間 | 終身または契約で定められた期間 |
| 審査時間目安 | 2週間~1ヶ月程度 |
| 担保 | 自宅の土地・建物 |
| 保証人 | 原則不要。ただし、保証会社の利用や、担保物件の共有者・配偶者・推定相続人などの同意が必要となる場合あり |
※2026年6月時点の情報です。
※上記内容は、金融機関によって異なります。
なお、契約者が亡くなった時点で残債がある場合は、相続人による一括返済や物件の売却、配偶者による借換えなどで返済する方法があります。利用条件や返済方法を確認し、家族と相談したうえで利用を検討しましょう。
カードローン
カードローンは、借入限度額の範囲内であればお金を何度でも借りることができるローンです。使いみちは原則自由で、生活費の不足や急な出費にも利用できます。
| 項目 | 主な内容 |
|---|---|
| 資金用途 | 原則自由 (ただし事業性・投機性資金を除く) |
| 金利目安 | 変動:1.5%~15.0%前後 (銀行カードローンの場合) |
| 借入限度額 | 最大800万円~1,000万円程度 |
| 借入回数 | 設定された借入限度額内で何度でも借入れ可能 |
| 融資期間 | 契約期間は1年ごとの自動更新など、商品により異なる |
| 審査時間目安 | 最短即日~数日程度 |
| 担保 | 原則不要 |
| 保証人 | 原則不要。ただし、保証会社を利用する場合あり |
※2026年6月時点の情報です。
※上記内容は、金融機関によって異なります。
毎月の支払額と完済までの期間を確認しながら利用しましょう。
フリーローン
フリーローンは、使いみちが比較的自由で、特定の用途に限定されないローンです。契約時に一括で借り入れ、毎月返済していく形になります。
| 項目 | 主な内容 |
|---|---|
| 資金用途 | 原則自由 (ただし事業性・投機性資金を除く) |
| 金利目安 | 固定:3.5%~15.0%前後 (変動金利型を扱う金融機関もあります) |
| 借入限度額 | 最大1,000万円 |
| 借入回数 | 1回(一括で借り入れる) |
| 融資期間 | 6ヶ月以上15年以内 |
| 審査時間目安 | 数日~2週間程度 |
| 担保 | 原則不要 |
| 保証人 | 原則不要。ただし、保証会社を利用する場合あり |
※2026年6月時点の情報です。
※上記内容は、金融機関によって異なります。
フリーローンの場合は、カードローンのように追加での借入れはできないため、必要額を確認したうえで申し込みましょう。
ビジネスローン
ビジネスローンは、事業資金を借り入れるためのローンです。公的融資と比べて手続きが比較的スムーズなサービスもあり、急ぎの事業資金にも活用しやすいのが特徴です。
| 項目 | 主な内容 |
|---|---|
| 資金用途 | 運転資金・設備資金・借換資金などの事業性資金 |
| 金利目安 | 変動:2.0%~14.0%前後 固定:4.0%~14.5%前後 |
| 借入限度額 | 最大1,000万円 |
| 借入回数 | 商品により、一括借入れまたは限度額内での借入れ |
| 融資期間 | 6ヶ月以上10年以内 |
| 審査時間目安 | 数日~1ヶ月程度 |
| 担保 | 原則不要 |
| 保証人 | 原則不要。ただし、法人の場合は代表者保証が必要となる場合あり |
※2026年6月時点の情報です。
※上記内容は、金融機関によって異なります。
事業資金は使途や返済計画によって最適なサービスが異なります。借入条件や担保・保証人の有無を確認したうえで申し込みましょう。
銀行からお金を借りるための条件
銀行からお金を借りるには、いくつかの基本条件を満たす必要があります。
主な条件として、申込時の年齢が20歳以上69歳以下であること、安定した収入、日本国内に住んでいることなどが挙げられます。年齢の上限や収入条件はローンの種類によって異なるため、申込前にサービスごとの条件を確認しましょう。
銀行ごとに細かな点は異なりますが、基本条件を満たしたうえで審査に通ると借入れできます。例えば、ちば興銀では「お住まいまたはお勤め先が当行の営業地域内にある方」であることも条件の一つです。
銀行からお金を借りるための審査基準
銀行からお金を借りるには、銀行の審査を通過する必要があります。審査基準は銀行ごとに異なるうえ、詳細は公開されていません。
ただし、一般的に審査で確認されるポイントは、主に以下の3点といわれています。
- 返済能力
- 信用情報
- 借入金額
銀行はこれらのポイントを確認することで、申込者が完済まで滞りなく返済できるかどうかを判断します。
返済能力
返済能力とは、ローンの返済に充てられるお金をどれだけ生み出せるかという能力のことです。
銀行は申込者に返済能力があるかを判断するために、勤続年数や勤務先、雇用形態などの職業に関する情報のほか、年収や家族構成などについて確認します。
また、年収が高いからといって必ずしも審査に通るわけではありません。収入以上の支出があったり、申告された収入が一過性のものであると判断されたりすると、審査に通過できないケースもあります。
信用情報
信用情報とは、信用情報機関に登録されている申込者の勤務先や返済状況などの情報のことです。信用情報からは、延滞や債務整理の履歴も確認できます。
調査を通じて延滞や債務整理の履歴が確認されると、審査に通らない場合があります。
また、ローンだけでなく、携帯電話端末代金の分割払いなども確認の対象になるため注意が必要です。
借入金額
借入れを希望する方への貸しすぎを防ぐ目的で、消費者金融などの貸金業者には「年収の3分の1を超える貸付けをしてはならない」というルールがあります。これを総量規制といいます。
銀行はこの総量規制の対象外ではありますが、独自に借入金額の上限を定めていることがほとんどです。
前述した信用情報には、借入金額も登録されています。借入金額が大きいと返済できないおそれがあると判断され、審査を通過できない可能性があります。
銀行からお金を借りる流れ
個人が銀行でお金を借りる際は、おおよそ決まった手順で手続きが進みます。実際の申込みから返済開始までは、次のような流れになっています。
- 1申込み
- 2審査(本人確認書類など必要書類を提出、在籍確認など)
- 3借入れ
- 4返済開始
ただし、申し込むローンの種類や金融機関ごとに違いもあるため、実際に申込みをする前によく確認しておきましょう。
銀行からお金を借りるために必要なもの
銀行からお金を借りる際は、本人確認書類などの提出が必要です。
本人確認書類としては、一般的に以下のような書類が利用されます。
- 運転免許証
- 運転経歴証明書
- パスポート
- マイナンバーカード
- 在留カード・特別永住者証明書
- 資格確認書
本人確認書類として利用できる書類は、ローンの種類や申込方法、金融機関によって異なります。顔写真のない書類や、現住所を確認できない書類を提出する場合は、ほかの本人確認書類や住民票の写し、公共料金の領収書などによる追加確認が必要になる場合があります。
また、借入金額やローンの種類によっては、源泉徴収票や確定申告書などの収入確認書類、見積書・売買契約書などの資金使途を確認できる書類が必要になることもあります。事前に銀行の案内を確認しておきましょう。
銀行からお金を借りるメリット
銀行からお金を借りるメリットは、金利を抑えやすく、住宅や車の購入・教育資金など、目的に応じたローンが豊富で選びやすい点にあります。
また、銀行は法令に基づいて運営されているため、信頼性の高い金融機関として相談しやすいのもメリットでしょう。
さらに、銀行からの借入れは、年収の3分の1までという総量規制の対象外です。そのため、貸金業者のように「200万円を借りるには年収600万円以上が必要」といった条件はありません。
ただし、銀行ごとに独自の借入限度額や審査基準を定めており、無制限に借りられるわけではない点には注意しましょう。
銀行からお金を借りる条件や流れを正しく理解しよう
銀行では、住宅ローンやマイカーローン、教育ローン、カードローンなど、目的に応じたサービスを選べます。
お金を借りる際は、申込み、審査、借入れ、返済開始という流れで進みます。
銀行からの借入れは総量規制の対象外ですが、借入限度額や審査基準は銀行ごとに異なります。利用条件を確認し、目的に合ったローンを選びましょう。
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水野 崇(みずの たかし)
水野総合FP事務所代表。東京理科大学理学部応用数学科卒業。
相談、執筆・監修、講演・講師、取材協力、メディア出演など多方面で活動している。
学校法人専門学校東京ビジネス・アカデミー非常勤講師。
テレビ朝日「グッド!モーニング」、BSテレ東「マネーのまなび」などに出演。
NHK土曜ドラマ「3000万」の家計監修を担当。
<資格>1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士、証券外務員1種 など
2026年7月1日現在