高校生・大学生でも口座開設できる?必要な書類は?学生証はいる?

アルバイトの給料受け取りやデビットカードの利用には、銀行口座の開設が必要です。
「高校生でも銀行口座は作れるの?」「大学生なら、自分1人で口座を作れるのかな?」「学生証で銀行口座は作れる?」など気になる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、高校生・大学生が口座を作る際の必要書類や手続き方法、注意点をわかりやすく解説します。
高校生・大学生でも銀行口座は作れる!
15歳以上(一部は13歳以上)の方なら、多くの銀行で本人の手続きだけで口座を開設できます。
ただし、18歳未満の方は、親の同意や付き添いを条件とする銀行もあります。
これは、未成年は法律上、単独で契約を結べる範囲が限られているためです。条件は銀行によって異なるので、チェックしておきましょう。
一方で、18歳以上であれば、保護者の同意なしで口座を開設できます。必要な書類や申込方法を調べておくと、手続きもスムーズに勧められます。
高校生・大学生の口座開設に必要なもの

銀行口座を開設する際は、本人確認書類と印鑑が必要です。
ただし、スマホアプリやインターネットなど非対面で申し込む際は、印鑑が不要なケースもあるので、確かめておきましょう。
申込みの際は、あらかじめ暗証番号を決めておけばその場で悩まずにスムーズに設定できます。
ここでは、口座開設に必要なものについて詳しく解説します。
銀行窓口とアプリやインターネットでの口座開設では必要な書類が異なりますので、ご注意ください。
本人確認書類
本人確認書類とは、申込者が本当にその人かどうかを照合するための公的な証明書です。
具体的には、マイナンバーカードや住民票の写しなどが該当します。ほかにもさまざまなものがあり、顔写真の有無で必要なものが異なります。
顔写真付きの本人確認書類なら1点でOK
多くの銀行では、顔写真付きの本人確認書類1点を提出すれば口座を開設できます。
主な顔写真付きの本人確認書類の例は以下です。
- 個人番号カード(マイナンバーカード)
- 運転免許証
- 旅券(パスポート)
なお、パスポートは「所持人記入欄」に現住所の記載があるもののみ有効です。「所持人記入欄」のないパスポートは、住民票のように現住所の照合ができる別の書類も求められます。
顔写真のない本人確認書類は2点必要
顔写真が付いていない書類の場合は、本人確認のための書類が2点必要です。
本人確認書類として用いられることの多い書類の例を紹介します。
- 各種健康保険証・各種年金手帳(基礎年金番号通知書)
- 住民票の写し・住民票の記載事項証明書
- 印鑑登録証明書
- 戸籍の附票
なお、金融機関によっては、2点のうち1点は「各種健康保険証・各種年金手帳」を指定されることがあります。
住民票の写しは発行から6カ月以内のものが有効で、健康保険証には現住所の記載が必須です。期限切れの書類は利用できないので注意しましょう。
また、2025年12月2日以降は健康保険証の有効期限が切れ、マイナンバーカードによる「マイナ保険証」、または「資格確認書」に変わるため、ほかの書類を2点準備できるようにしておきましょう。
出典:厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用について」
学生証は基本的に本人確認書類にならない
高校生・大学生の証明書として、学生証を使う場面は多いものです。しかし、多くの銀行では、口座を開設する際の本人確認書類としては認められていません。
ただし、防衛大学校などの文部科学省以外の省庁が所管する国立学校の発行する学生証を利用できるケースもあります。
利用できるかどうかは銀行によって異なるので注意しましょう。
印鑑
多くの銀行では、口座開設に印鑑が求められます。
最近はATMやインターネットを使った取引がメインとなったため、印鑑を使う機会は減少しましたが、必要な場面もいくつかあります。
具体的な活用例を見ていきましょう。
- 窓口での預金の引き出しや振込み
- 各種届出の変更手続き
- 定期預金・公共料金の手続き
- 預金口座の解約
銀行での印鑑は、本人であることの照合手段です。量産された既製品ではなく、オーダーメイドや手彫りに代表される偽造されにくい印鑑が望ましいでしょう。
最近は「印鑑レス口座」も増えており、アプリやインターネットなど非対面での申込みでは印鑑不要な銀行もあります。
口座開設の申込み前に銀行の公式サイトで印鑑が必要かどうか調べておきましょう。
暗証番号は事前に考えておくとよい
口座開設には4桁の暗証番号の設定が欠かせません。
ATMやネットバンキングでお金を動かす際に利用するため、誕生日や住所、電話番号のように、他人が容易に推測できる数字は避けましょう。なかには、誕生日や電話番号を暗証番号に設定できない金融機関もあります。
覚えやすく、他人に推測されにくい組み合わせを前もって決めておくと、その場で考えなくて済むので手続きがスピーディーに進みます。
高校生・大学生の口座開設の申込方法
銀行口座を開設する方法には、インターネットやアプリを使った非対面での手続きと店舗窓口での手続きの2つがあります。ここでは、それぞれの特徴や違いについて解説します。
インターネット/アプリ
インターネットやアプリでの申込みは、スマホやパソコンから必要事項を入力し、本人確認書類や顔写真を撮影して送信するだけで完了します。
銀行窓口に行かなくてよいので、いつでもどこでも開設手続きができるのが魅力でしょう。
ただし、口座開設完了には一定の時間がかかるため、申込完了と同時に口座番号が分かりません。また、画像の不鮮明等により口座開設ができない場合があるため、時間に余裕をもった手続きが必要です。
18歳未満の未成年はインターネットやアプリなどの非対面での申込みができない銀行もあります。
銀行窓口
銀行窓口では、必要書類を用意して直接店舗に出向きます。申込書の記入や本人確認をその場で行い、不明点を行員に相談しながら手続きを進められるため、初めて口座を作る方も安心です。
ただし、多くの金融機関の営業時間は平日9時~15時が多いため、営業時間を確認し来店した方が安心です。
窓口での口座開設はその場で口座番号が分かるのが魅力です。口座番号が早く知りたいという場合には窓口での手続きがおすすめです。
また、未成年者については、本人確認書類と一緒に親又は法定代理人の同意書が求められる銀行もあります。
親の代理申請が可能な金融機関もあるので、公式サイトで調べておきましょう。
高校生・大学生の銀行口座開設における3つのチェックポイント

高校生・大学生になると、アルバイト代の受け取りや学費の振込みなど、銀行やATMを利用する機会も増えてきます。
一度作った口座は長く使う可能性も高く、銀行を選ぶ際はいくつかの点を吟味しておくとよいでしょう。
ここでは、以下の3つのチェックポイントを紹介します。
- 自宅や学校の近くにATMや店舗がある
- ATMなどの利用手数料が無料
- アプリで簡単に管理できる
自宅や学校の近くにATMや店舗がある
自宅や学校の近く、アルバイト先に銀行や提携ATMがあると利便性が高まります。
特に、コンビニATMが利用できる金融機関なら、通学途中や学校終了後でも入出金が可能です。さらに、生活圏に複数の店舗やATMがあれば、急な出費や振込みにも対応しやすくなります。
金融機関を選ぶ際は、最寄りのATMや店舗の場所も合わせて調べておきましょう。
ATMなどの利用手数料が無料
提携ATMやコンビニATMが無料で利用できるかどうかは、銀行選びの重要なポイントです。1回あたりの手数料が数百円程度でも、積み重なると大きな負担となるからです。
1カ月ごとに無料で利用できる回数が決まっていることもあります。
例えば、「平日昼間は無料・休日や夜間は有料」のように、曜日や時間帯によって料金が異なるケースもあるので、よく使う時間や場所に合わせて選択しましょう。
アプリで簡単に管理できる
スマホアプリ対応の銀行なら、利用残高や取引明細をリアルタイムにチェックできるのが利点です。
入出金時のプッシュ通知機能があれば、不正利用にも素早く気づけて、「知らないうちに引き落とされていた」という事態を防げます。
また手元のスマホでいつでも利用残高がわかるので、計画的なお金の管理がしやすくなります。初めて口座を持つ学生にとって、心強い味方となるでしょう。
高校生・大学生で口座を作る5つのメリット
高校生や大学生が銀行口座を開設する主なメリットは次の5つです。
- アルバイト代の振込口座にできる
- 仕送りや奨学金を口座から受け取れる
- デビットカードが作れる・利用できる
- スマホ決済サービスが簡単に利用できるようになる
- 貯蓄に利用できる
デビットカードやスマホ決済サービスを利用することで、多額の現金を持ち歩く機会が減るのも大きなメリットです。また、社会人になる前にお金の管理や貯蓄の習慣を身につけるきっかけにもなります。
それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。
アルバイト代の振込口座にできる
アルバイトをするには、自分名義の口座が欠かせません。アルバイトを決めたあとで急いで口座を開設するのは大変です。あらかじめ用意しておくと慌てずに手続きできます。
ただし、アルバイト先によっては銀行や支店を指定されます。アルバイトを行うから口座開設を考えているという方は、他の銀行口座を作らなければいけない場合もあるため、事前に確認しておくと二度手間になりません。
仕送りや奨学金を口座から受け取れる
学生が一人暮らしをする際、専用の銀行口座があれば、仕送りや奨学金を安全に受け取れます。現金で受け取らなくてよいので、高額な紙幣を持ち歩かなくて済み、紛失や盗難のリスクを減らせます。
また、ATMやスマホアプリで簡単に引き出しや残高照会ができるのでお金の管理もしやすく、急な出費にもすぐに対応できるのもメリットです。
デビットカードが作れる・利用できる
デビットカード対応の銀行を選べば、現金を使わずに買い物ができます。利用金額は口座から即時引き落とされるので、クレジットカードのような使いすぎの心配がありません。
審査不要で作成でき、VisaやJCBなどの国際ブランド付きのカードなら、コンビニ・スーパー・ネットショッピングはもちろん、海外でも利用できます。
支払履歴はすぐに反映されるので、管理も簡単です。
スマホ決済サービスが簡単に利用できるようになる
銀行口座を持っていると、スマホ決済サービスの利用登録もスムーズにできるので、日常の買い物にも役立ちます。
例えば、交通系ICカードのオートチャージや友人への送金機能、アプリを使った割り勘も簡単にできて便利です。さらに、サービスによってはポイントがたまり、現金払いよりもお得に活用できます。
貯蓄に利用できる
口座を通して入出金履歴にすぐに目を通せるのはもちろん、どれくらいお金が貯まっているかが一目でわかります。進捗状況が見えるとモチベーションが高まり、積極的に貯蓄できるかもしれません。
また、金利の高い預金やキャンペーンを上手に利用すれば、さらに効率的に資産を増やせるでしょう。
高校生・大学生の口座開設は必要なものを用意してから行おう
高校生・大学生でも、金融機関の口座を開設できます。ただし、18歳未満の未成年は、銀行によっては親権者の同意や付き添いが必要なので注意しましょう。
銀行口座を作ると、仕送りの受け取りやアルバイト代の入金がしやすくなるなど、多くのメリットがあります。
ただし、一般的に学生証は本人確認書類としては利用できません。
マイナンバーカードや住民票の写しなどの利用可能な証明書や印鑑を準備して、口座開設を行いましょう。
高校生・大学生の口座開設はちば興銀で!
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18歳未満の場合は、窓口で口座を開設できます。その際は、事前に来店予約手続きをしていただけるとスムーズです。
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水野 崇(みずの たかし)
水野総合FP事務所代表。東京理科大学理学部応用数学科卒業。
相談、執筆・監修、講演・講師、取材協力、メディア出演など多方面で活動している。
学校法人専門学校東京ビジネス・アカデミー非常勤講師。
テレビ朝日「グッド!モーニング」、BSテレ東「マネーのまなび」などに出演。
NHK土曜ドラマ「3000万」の家計監修を担当。
<資格>1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士、証券外務員1種 など
2025年10月1日現在