DX・人事評価制度導入支援実績レポート(有限会社木村溶接工業)
「社員の意識改革」「バックオフィスの効率化」を一度に実現
会社概要 | |
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会社名 | 有限会社木村溶接工業 |
代表取締役 | 木村 朋幸 |
所在地 | 千葉県八千代市上高野717-2 |
創業 | 1973年12月15日 |
資本金 | 3,000千円 |
事業内容 | ・溶接工事 ・溶接管理 |
HP | https://www.kimurayousetu.co.jp/ |
有限会社木村溶接工業(以下、木村溶接工業様)は千葉県八千代市で溶接工事および溶接管理を行う溶接事業会社です。材料の手配から溶接・品質管理まで一貫して対応し、高層ビルを中心とした大規模建設の金属溶接で数多くの実績を有しています。
人事評価制度の導入で
社員のモチベーションがアップ。
1973年の創業から50年の節目を迎えた木村溶接工業様の経営課題は、俗人的な人事評価や先々の事業承継に向けた準備が必要になったこと。この2つの課題を解決するために千葉興業銀行のコンサルティングサービスをご利用いただきました。当行のコンサルタントが木村代表にヒヤリングをし「人事評価制度」をご提案。2023年夏から順次、運用を開始し、早速効果を実感していただきました。人事評価制度の導入目的や、現在の課題、そして今後の展望についてお話を伺いました。
「ホームランだけではなく、送りバントも評価したい」
行動の指針になるよう、人事評価制度をリニューアル。
---人事評価制度を導入した経緯は?
弊社では社員の働きぶりを毎月査定し、毎月の給与を決定する独特のスタイルを採用しています。なぜ毎月査定をするのかというと、現場での努力が給与に直結するため、社員にとって働く上でのモチベーションアップになるからです。一方で、この制度基準は評価者である職長と私の頭の中にしかなく、過去の評価もデータ化されていません。いわば、評価者の主観に頼っていたのです。もちろん公正を期すように徹底していますが、今後の組織運営や事業承継を考えた時、人事評価の標準化につながるテンプレートが必要だと考えました。つまり、人事評価を暗黙知から形式知に変える必要があったのです。もうひとつの導入理由が、「溶接管理」を担当する社員を適正に評価するためです。溶接管理の仕事は社員が溶接した箇所の品質検査や計測がメインです。作業量の増減が少ないため、他の溶接の技術者と違って固定の月給制にしているのですが、そうするとインセンティブが発生する他の社員と比べて給与に不公平感があると感じていました。今回導入した人事評価制度によって事業貢献度を明確にし、ボーナスや給与で還元したいと考えています。
---具体的な評価基準は?
生産性や出来高、それと「貢献度」という指標を設けています。これは生産性や作業スピードだけでは評価できない貢献を反映する評価軸になります。生産性のみで評価してしまうと安全性の軽視につながりますし、外的要因でどうしてもスピードが遅くなってしまう工程も存在します。「ホームランだけではなく、送りバントも評価したい」という気持ちで設けた指標になります。
---社員の反応は?
過去の評価も参照できるので、自分の成長はもちろん、足りない部分も把握でき、行動の指針にすることができています。現状は試験運用期間中なのですが、社員の意識改革につながっていると感じます。
紙の月報をスプレッドシートに。
電子化で現場も事務方も効率アップ。
千葉興業銀行のコンサルティングによるもうひとつの導入施策が、それまで紙やメールで行っていた月報(始業と就業の時間、稼働場所などを記録する勤怠管理用の書類。毎月の給与や経費計算に使用する)の電子化です。色々なツールがある中で千葉興業銀行が提案したのは無料で使えるGoogleスプレッドシートでした。月報の電子化は現場社員の皆さんにとって受け入れられたのかどうか、またどんな効果を得ることができたのか伺いました。
スマホで簡単に月報を出せる
電子化はみんなにメリットがありますね。
---月報を電子化したきっかけは?
これまで月報はメールもしくはFAXで集めていたのですが、社員の提出が遅れたり、取りまとめる事務作業が大変だったりと、運用面の人的コストが課題になっていました。千葉興業銀行さんの担当者とお話している際にこの課題を何気なく話したところ、月報の電子化を提案していただく流れになりました。最初はGoogleスプレッドシートの操作法もわからなかったのですが、使い方をわかりやすくレクチャーいただき大変助かりました。電子月報のフォーマットは、それまで紙で使用していた入力項目と同じ内容のものをスマホで入力できるようにするという提案をしていただいたので、スムーズに導入することができました。
---導入後の社員の皆さんの反応は?
思ったよりもみんなに浸透している印象です。やはり、スマートフォンから簡単に入力できる点が好評ですね。ちょっとした空き時間でも手軽に更新できるおかげで、入力漏れや提出忘れを削減できました。やっぱり簡単にできるということは重要ですね。ちょっとでも面倒だなと感じてしまったら記入するのをついつい溜め込んでしまいますから。いままでだったら一週間分をまとめて書くということもありましたが、人の記憶は曖昧ですから間違えの原因になってしまいます。現場の社員に聞いたら、これまでは日報をスマホのメモ機能に記録していたそうなので、同じ手間でススプレッドシートに入力するだけなのでとても便利になったと喜んでいました。試験導入から1ヶ月でほぼ全社員が利用していることが分かったので、予定していた本導入のスケジュールを前倒しして本格的に運用しています。
---バックオフィス業務に変化は?
今までは月報の提出方法が社員ごとにバラバラだったのですが、スプレッドシートはクラウドなので現場の社員もバックオフィスの社員もいつでも同じ月報を確認することができます。給与の計算は基本的には日数分の単価になるので、日数も自動計算され確認するまでの工数や間違えを削減でき、業務効率化につながっています。
ちょっとした要望にスピーディに対応してくれる。
千葉興業銀行さんのサポートに助かっています。
---月報の電子化はITだと思うのですが、導入に支障はありませんでしたか?
正直に言って、今の質問を受けるまで「IT化」という認識がなかったくらい、簡単に導入・運用できています。既存の月報に沿ったフォーマット、最適なサービス選定など、千葉興業銀行のサポートが的確だったのだと思います。導入 後も月報に「備考欄」を設置してほしいとお願いしたところ、すぐに対応してもらえるなど、サポートのスピード感も抜群です。IT系に強いコンサルタントの方がいて、たくさんノウハウをお持ちなのだと思います。そういう専門の方が背景にいるというのはとても心強いですね。
---これからの課題は何ですか?
これからもっと色々なことを電子化していきたいと考えています。あとは事業承継の面も大きな課題ですね。もちろんいますぐ事業承継を考えているわけではありませんが、私の年齢から考えても、そろそろ下準備をしても良い頃だと感じています。千葉興業銀行さんに相談する前までは、後任に引き継ぐのに何が必要かわかりませんでした。今回の千葉興業銀行のコンサルティングにより、人事評価の標準化、月報管理の電子化を進められたことは、後任に引き継ぎできる大切な資産ができたと考えています。今後の事業承継の上でもメリットが期待できると思います。
課題の言語化からアフターケアまで、
伴走型のコンサルティングがメリット。
---千葉興業銀行のコンサルティングサービスを利用した感想は?
いただいたいずれの提案も、私たちの方から「こんな悩みがあるので、こんなソリューションを提案してください」とお願いしたわけではなく、千葉興業銀行の担当者との雑談がきっかけでした。そこから課題の言語化、ソリューションの提案、導入支援、アフターケアまで、驚くほどのスピードで対応していただいています。「コンサルティング」というと解決策の提案まで行って後は事業者まかせ、というイメージがあったのですが、導入後も私たちの意見をフィードバックしてくれるので、とても助かっています。Googleスプレッドシートの月報フォーマットだけ見ても、私たちのことをしっかり研究して作ってもらっていると実感できます。あとは社内コミュニケーションのツールとして使っていたLINEですが、千葉興業銀行さんからの提案でLINEワークスに切り替えました。無料のLINEだと退職した社員にも情報が届いてしまったり、過去のやりとりも保存できてしまうので、情報セキュリティの面からもビジネス向けのLINEワークスが良いと判断しました。本当に細やかに対応していただいているので、感謝の言葉しかありません。
---今後の展望はありますか?
業務管理や勤怠管理、各種報告書など、電子化が進められる部分にどんどん挑戦していきたいです。他社と連携する必要がある物に関しては導入が難しい部分もあるのですが、弊社だけでできる部分に関しては取り組む価値があると考えています。サービス選定や導入支援など、今後も千葉興業銀行さんのサポートに期待したいです。
中小企業の皆様、こんなお悩みありませんか?
- 伝票・帳票・報告等で紙のやりとりが多く、電子化が進んでいない
- 社員の生産性向上が課題だと感じている
- DXを推進したいと思っているが、何から手を付けてよいかわからない
- システムを導入したが、運用がうまくいっていない
- 採用や新規顧客開拓にインターネットをうまく活用したい
千葉興業銀行がお客様のDX推進を
サポートします。
- システム導入検討
- システム運用支援
- コスト削減
- 生産性向上
- 電子化
DX支援サービスの特徴
現場の課題を十分にくみ取り、
設計から運用まで伴走して支援します。
現場の業務を丁寧にヒアリングし、十分に理解した上で提案をします。また、必要に応じて提案のみならず、設計・実行・運用まで伴走して支援します。
会社のIT環境や業務に合わせた
最適な提案をします。
いくら自社に合ったシステムを見つけたとしても、運用できなければ意味がありません。当行は貴社の状況に合わせて、無理のない解決策を提案します。